四季報そよかぜ 2022年10月号

希望を見出すヒント

 公認心理師・臨床心理士 木場律志

当院の四季報『そよかぜ』の記事を書くことになったものの、肝心のネタが思いつかず、参考までにとバックナンバーを見てみると、2020年4月以降はコロナ関連の記事が多く、その割合はナンと60%!(10号中6号。そのうちの1つは私が書いたものですが)
昨今の情勢を考えるとそれも無理はないのですが、こうした『コロナの話』はどうしても暗~い話になりがちですので(前述の私の記事なんてその典型・・・苦笑)、ここは心機一転、明るい話を!ということで、『希望』の話をしたいと思います。

「そうは言っても、希望なんてそんなに簡単に見出せるような明るい世の中じゃない!」という声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。それでは、ちょっと考えてみてください。

☆最近(ここ2週間くらい)の生活の中で、良ったな、まぁマシかなと思えた時は、どんな時でしたか?
☆最近起こったことで、また起こってほしいなと思うようなことは、どんなことがありましたか?
★その時はどんなことをしたのですか?
★どうやって、それをすることができたのですか?

いかがでしょう? ☆のようなことって、意外とあるんじゃないでしょうか。★のようなことって、意外とやってるんじゃないでしょうか。
 上記の☆のようなことは、いわゆる「良かったこと」なのですが、私たちはこれらを見落としがちです(反対に「良くなかったこと/嫌なこと」はよく目につきます)。
しかし、よく考えてみると、☆のような出来事が増えてそれが生活の大半を占めるようになれば、それってとっても「良いこと」、希望が持てる話なのではないでしょうか?
 そうなのです。☆のような出来事は『希望のカケラ』なのです。そして、このカケラを大きくする(生活の中で拡げていく)コツは、★のような行動(「良かったこと」の原因)を積み重ねることなのです。
 私たちは普段「良くなかったこと/嫌なこと」に注目し、その原因を探すということをよく行います(いわゆる「反省」ってやつです)。もちろんそれも悪くはないのですが、せっかく「良かったこと」があったのにそれを見落としてしまうなんて、もったいなくないですか?
 希望を見出すヒントは、実は「良かったこと」の中に隠れています。(上記の☆や★の答えが見つからないという方、ご安心ください。これらは普段あまり考えないこと、不慣れなことですので、すぐには見つからないこともめずらしくありません。だから「隠されている」のです。でも大丈夫、じっくり探せば見つかります)
「良くなかったこと/嫌なこと」の原因が分かってもその対応に困る、ということも残念ながら少なくありません(コロナなんてそうですよね。原因はハッキリしてますが、対応にはみんな困ってます)。そんな時はちょっとだけ視点を変えてみて、☆と★の答えを探してみてください。(あれ、やっぱり最後は『コロナの話』になっちゃった・・・?)

コロナ禍とフレイルの話

脳神経内科医 綾木孝

運動習慣と認知症予防の関係

2019年に始まったコロナ禍の影響で、皆さんの外出する機会は減ったと思います。外出する機会が減ったことにしたがって、運動不足が問題になっています。特に運動不足の与える悪影響は、年齢を重なるにつれて大きくなってくると言われています。

・「フレイル」とは?
「加齢による心身の衰え」のことを最近では、「フレイル」といいます。
フレイルと言う言葉は、平成26年5月日本老年学会が、「Frailty(加齢とともに環境因子に対する脆弱性が高まった状態のこと)」の日本語訳として、新たに提唱しました。

フレイルは、さらに身体、認知・精神、社会性の3つの要素に分けられます。
1)身体的フレイル:栄養不良、筋肉量の低下など
2)認知・精神的フレイル:認知機能障害、うつなど
3)社会的フレイル:孤独、閉じこもりなど

各々のフレイルは、密接に関係しており、悪影響しあうことも知られています。たとえば、身体的にフレイルであることは、後の認知症発症のリスクとなることが報告されています。私の周りでも、「元気だった人が、怪我で寝込んでから、怪我は治ったのに、物忘れが出てきたので、地域の集まりに来なくなった」というような話はよく聞きます。

・身体フレイルは運動によって予防できる
加齢に伴う心身機能の衰えは、ある程度は不可避的なものではありますが、適切な介入がなされれば、予防できることも報告されています。特に身体フレイルは運動によって予防可能なため、日常生活や運動習慣で認知的フレイルを予防することが重要です。

・毎日続けられる運動習慣を
少し体力が落ちているときには、いきなり早く歩くのは禁物です。まずは、室内のストレッチや軽い筋トレを行い、筋力をつけていきます。自信がつけば、近所に散歩や買い物に行ったり、お出かけする機会を徐々に増やして、歩く力をつけましょう。
簡単なことでも、習慣にして、毎日続けることが大切です。

コスモス畑

臨床検査技師 澤井成夫

 本当は検査の事について書こうと思っていたのですが、少し嬉しい事がありましてその内容について書かせて頂きます。

 家の前に少しだけ畑があるのですが、父が亡くなり母も高齢の為なかなか野菜等の栽培も難しくなり困っていたところ、ガーデニングにハマっている妻から「畑全体に野菜を栽培するのは大変なので一部にコスモスを植えたらどう?」と提案がありました。
花にはあまり興味がなく返事を濁らせていると「コスモスは強いから雑草を抑え草刈りが減るよ」と言われコスモスを植えてみることにしました。ただ貧乏性の私は畑にコスモスの種をまくとなると、かなりの量の種を用意しなければいけないので、まずは家にある植木鉢で育てているコスモスの種を採る事にし、その種を翌年大きなプランターに蒔きました。
翌々年にはプランターで出来た種を畑の一画に蒔きと徐々に広げていきました。途中、背が伸びすぎて倒れてしまったり、外灯が当たる所は花が咲かなかったりとなかなか思うようにはできなかったのですが、試行錯誤を繰り返しついに今年、始めてから10年、予定していた区画全面にコスモスが小さくもなく背が伸びすぎて倒れることもなく綺麗に咲きました。するとある変化がおこりました。

「毎年見ていたよ」「今年はキレイに咲きましたね」と言ってくれる方、写真を撮られる人、「花を少し分けて下さい」と声を掛けてこられる人、今まで挨拶程度しかしていなかったご近所さんとも、お話をするようになりました。結局草刈り以上に大変な手間を掛ける事になってしまいましたが、ただそれ以上の物が返ってきてくれる事になりました。

理事長推薦 日本のロック・フォーク・ポップス名盤

第10回 『地球に落ちて来た男』オリジナル・サウンドトラック

きたおじさん

京都にゆかりの深いアーティストの作品や、そのアーティストに関連のある作品をご紹介しています。今回はデヴィッド・ボウイが主演した映画『地球に落ちて来た男』のオリジナル・サウンドトラックをご紹介します

 映画『地球に落ちて来た男』は1976年に制作されたイギリス人監督ニコラス・ローグによるSF映画です。デヴィッド・ボウイ演ずる人間に似た姿の宇宙人が乗る宇宙船が、地球からはるか離れた惑星から飛来してニューメキシコ州の湖に不時着し、彼は地球人になりすまし会社を立ち上げ、ほどなくして巨万の富を得るというお話です。70年代のイギリス映画であり、近年のハリウッドSF映画のようなド派手な演出やSFXはありません。映像の美しさと切ないストーリが見所です。宇宙人が故郷の惑星に残してきた家族を思い出すシーンは胸を打ちます。

 さて、そんな『地球に落ちて来た男』のオリジナル・サウンドトラックですが、デヴィッド・ボウイの曲はありません。元ママス&パパスのアメリカ人ジョン・フィリップスと、京都出身の打楽器奏者ツトム・ヤマシタの曲を中心に構成されています。私は映画を観る前にサントラ盤を聴いたのですが、ジョン・フィリップスの60~70年代の陽気なUSサウンドと、前衛的でプログレッシブなツトム・ヤマシタの曲が同じアルバムに収録されており、少し違和感を覚えました。ところが、映画では、ボウイが地球人として振舞うところでジョン・フィリップスの曲が流れ、宇宙人として振舞ったり、故郷の惑星が描かれるシーンではツトム・ヤマシタの曲が使われており、映像とサウンドが非常にマッチしていると思いました。

 ツトム・ヤマシタは、京都私立京都堀川音楽高等学校に在学していましたが、1964年17歳で渡米し、ニューヨークのジュリアード音楽院で学び、1967年にボストンのバークリー音楽院に入学、シカゴ室内管弦楽団との共演などを通じてキャリアを積み世界的に高い評価を受けるようになりました。現在は主に国内で活動し、京都市立京都堀川音楽高等学校芸術顧問を務めるとともに、2007年から毎年京都市北区の大徳寺で行われている宗教や宗派の枠を超えた「音」による祈りの儀式「音禅法要」の音楽監督を務めています。音禅法要の様子はYouTubeにもアップされているので、ご覧になってはいかがでしょうか。

 医師・音楽療法士 岡田 純

 

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訪問リハビリテーション事業所 きたおおじ

こんにちは。訪問リハビリきたおおじの山本です。いつも楽しく元気に働いています。

最初に訪問リハビリとは何かといいますと、「いつまでも元気ですごせるようにご自宅に理学療法士や作業療法士などの国家資格を持った専門職が伺って行うリハビリテーション」になります。

当事業所では9名のスタッフが在籍しており、地域の中では比較的規模が大きく歴史も長いです。なにより自慢したいのがスタッフの人柄の良さです。プロとしての責任感を持ちながら、優しく、丁寧で、利用者さんの想いによりそうことができる。そんなスタッフが僕は大好きです。これからも地域のみなさまの「元気」に貢献できるように尽力してまいりますのでよろしくお願い致します。

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訪問リハビリテーション技師長 山本幸司

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