リハビリテーション科

当院のリハビリテーションの特徴

当院はリハビリテーション専門医を中心とした経験豊かな各専門分野のスタッフが1つのチームとなってリハビリテーションにあたっています。

当院では入院された患者様もそのチームの一員としてお迎えしています。そして、ご病気やその症状、これからの生活を見据えた可能性を的確に判断し、一人一人の患者様に合わせた治療プログラムを提供しています。

質の高いリハビリテーションを提供させていただくため、1日2〜3時間のリハビリ時間を確保し、また365日提供できる体制を整えております。

スタッフ紹介

リハビリテーション科には現在(2022/6/17)、リハビリテーション専門医1名、理学療法士20名、作業療法士11名、言語聴覚士4名、リハビリ助手1名が在籍しています。

【理学療法士】

 

【作業療法士】

 

【言語聴覚士】

 

各リハビリテーションについて

理学療法(Physical Therapy):PT

「起きる、座る、立つ、歩く」などの基本的動作を獲得し、自立した日常生活を送れるよう、運動療法や装具療法、物理療法を行います。

歩行練習やストレッチを始め、電気刺激療法や各種訓練用機器を用いて、身体機能の回復を図ります。また、脳卒中等でご入院された患者様においては必要に応じて身体に合った医療用装具の作製を行い、早期から積極的な立位練習や歩行練習に取り組み、実用的な移動方法の獲得を目指しています。

作業療法(Occupational Therapy:OT)

急性期病院から転院され、病気の容態や手術後の状態が安定すれば、日常生活で必要な生活動作をより具体的にイメージして、身体機能の向上や動作能力の改善を図ります。また、その人なりの生活を一緒に考え、社会の中で生きがいを持って、豊かに生きることを支援します。

衣服や靴の着脱練習(場合によっては衣服の工夫も行います)、トイレでの動作練習、調理や洗濯などの家事練習など、生活に関わる「作業」を用いて治療を行ってまいります。

言語聴覚療法(Speech-Language-Hearing Therapy:ST)

脳出血や脳梗塞、事故などによる脳のダメージによって生じた、言葉や記憶力、注意力などの様々な認知機能の低下に対して、また摂食、嚥下障害に対して、評価、訓練、指導や助言等を行なっています。

リハビリテーション栄養(栄養サポートチーム)

当院では、入院された患者様全員に対して、評価チャートを用いた栄養管理を行なっています。低栄養の患者様を速やかにピックアップし、効果的なリハビリテーションの提供ができるよう個別のアセスメント、介入、そしてモニタリングを行なっています。

早期に栄養改善を図ることで、体重や筋肉量のアップが期待でき、身体機能の向上を目指しています。

また、食思の乏しい場合には、医師の許可のもとでご家族様に、患者様の好きな食べ物を持って来ていただくよう依頼させていただくこともございます。

退院支援として栄養相談も行なっておりますので、気兼ねなくお問い合わせください。

リハビリテーション室

平行棒

両側に手すりがあるため、安全に立ち座りの練習や、立つ練習、歩く練習を行うことができます。

階段

退院後の生活を想定し、階段昇降の練習、動作の指導を行っています。段差は12㎝、15㎝と異なる高さ設定ができ、ご自宅の環境に合わせた練習が可能です。

歩行補助具(杖、歩行器)

歩く際の安定性を高めてくれるのが歩行器です。身体状況や自宅環境に合った選択ができるよう担当療法士が適切な時期に適切な歩行補助具をご用意いたします。また、杖に関しても適切な高さの設定や、使い方などをわかりやすくお伝えいたします。

 

車椅子

身体の機能障害によって歩くことが困難な場合に、「移動」を補助してくれる福祉用具です。車椅子を利用することで行動範囲が広がり、ベッドから離れる時間(離床時間)を増やしてくれます。

身体状況によっては、頭をサポートする部分があり、背もたれや座面を傾けることで、身体にかかる負担を軽減できます。当院ではティルトリクライニング式車椅子を用いて積極的に離床を図っています。

トレッドミル(吊り下げ式免荷装置)

歩行練習を行うための設備です。歩く速度や傾斜などを変更でき、患者様の能力に合わせた運動負荷の調整が可能です。歩行能力の向上に合わせて、速度や距離が変更できるため取り組む際のモチベーションupにもつながります。

トレッドミルの上に吊り下げ装置がついているため、転倒を防止する為のハーネス(安全ベルト)を装着し、免荷した(体重を支えた)状態で、歩く練習をすることができます。麻痺によって足で体重を十分に支えることができない、手術後で荷重制限がある場合などに免荷装置を用いて訓練を行っています。

オールインワン(免荷機能付き歩行器)

専用のハーネス(安全ベルト)を装着することで、立位が不安定な方でも、転倒予防を行いつつ安全に立つ、歩く練習ができる歩行器です。免荷リフトによって免荷量を調節することができるため、脚にかかる負担を調整しながら練習を行うことが可能です。

ティルトテーブル

傾斜角度を調整し、寝たままの状態から立つ練習ができる設備です。ベルトで身体を固定し、少しずつ身体を起こしていくことで、起立性低血圧の予防や、下肢への荷重を行い足関節の拘縮予防を図ります。

 

重錘とハンドグリップ

トレーニングを行う際に、負荷をかけるための重錘は0.5kg〜5.0kgまで様々な種類を揃えています。手の力を鍛えるために、ハンドグリップも常備しています。

新人教育

リハビリテーション科では新人教育として客観的臨床能力試験(OSCE)を実施しています。

OSCEとは療法士の技法(コミュニケーション能力・判断力・臨床技術・態度)を模擬患者に対して実施し、リハビリテーションにおける立つ、座る、歩くなどの基本となる動作の介助方法を統一するために実施しております。

当院では藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション科の先生をお招きし、新人療法士の技術指導、スキルアップが出来る環境を用意しています。

また院内の療法士が中心となって症例検討会、勉強会を都度開催し患者さんに安全で高品質のリハビリテーションを提供できる様に日々精進しています。

スタッフの想い

リハビリでは、患者さん一人一人の生活を考え、患者さんに必要な機能訓練・動作訓練を行います。また、退院後の生活スタイルをしっかりと考え、患者さん一人一人に必要な生活リハビリ・応用動作訓練(家事・バス・電車の乗り降り・自転車運転など)も積極的に行っています。

リハビリと聞くと「しんどいのかな。痛いのかな。」と感じる方も多くいらっしゃいます。しかし、その気持ちを忘れてしまうぐらい、リハビリスタッフ一同笑顔で活気に溢れる賑やかな環境です。
スタッフ一同、身体だけでなく患者さんとコミュニケーションを取りながら患者さんの心に寄り添える、患者さんの心に耳を傾け笑顔を引き出せるようにリハビリをしています。

病気になり、慣れない入院生活に不安やストレスもたくさんあると思います。またご家族の方も同様に多くの不安やストレスがあるかと思います。そんな患者さんやご家族の方に安心して頂き、少しでも多くの笑顔を引き出せるようスタッフ一同、日々心がけています。

リハビリテーション部