希望を見出すヒント

 昨今の情勢を考えるとどうしても暗~い話になりがちですので、ここは心機一転、明るい話を!ということで、『希望』の話をしたいと思います。

「そうは言っても、希望なんてそんなに簡単に見出せるような明るい世の中じゃない!」という声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。それでは、ちょっと考えてみてください。

☆最近(ここ2週間くらい)の生活の中で、良ったな、まぁマシかなと思えた時は、どんな時でしたか?
☆最近起こったことで、また起こってほしいなと思うようなことは、どんなことがありましたか?
★その時はどんなことをしたのですか?
★どうやって、それをすることができたのですか?

いかがでしょう? ☆のようなことって、意外とあるんじゃないでしょうか。★のようなことって、意外とやってるんじゃないでしょうか。
 上記の☆のようなことは、いわゆる「良かったこと」なのですが、私たちはこれらを見落としがちです(反対に「良くなかったこと/嫌なこと」はよく目につきます)。
しかし、よく考えてみると、☆のような出来事が増えてそれが生活の大半を占めるようになれば、それってとっても「良いこと」、希望が持てる話なのではないでしょうか?
 そうなのです。☆のような出来事は『希望のカケラ』なのです。そして、このカケラを大きくする(生活の中で拡げていく)コツは、★のような行動(「良かったこと」の原因)を積み重ねることなのです。

 私たちは普段「良くなかったこと/嫌なこと」に注目し、その原因を探すということをよく行います(いわゆる「反省」ってやつです)。もちろんそれも悪くはないのですが、せっかく「良かったこと」があったのにそれを見落としてしまうなんて、もったいなくないですか?
 希望を見出すヒントは、実は「良かったこと」の中に隠れています。(上記の☆や★の答えが見つからないという方、ご安心ください。これらは普段あまり考えないこと、不慣れなことですので、すぐには見つからないこともめずらしくありません。だから「隠されている」のです。でも大丈夫、じっくり探せば見つかります)
「良くなかったこと/嫌なこと」の原因が分かってもその対応に困る、ということも残念ながら少なくありません。そんな時はちょっとだけ視点を変えてみて、☆と★の答えを探してみてください。

 公認心理師・臨床心理士 木場律志